#01 謎のポケモンの噂

 
ここは荒沢学園、校長がポケモン好きというのが知られている私立高校だ。
そんな一風変わった学園の校舎内に、大きな騒音が響いていた。

優華:まかぁ〜〜〜〜〜〜ビッグニュースビッグニュース!!
魔架:優華・・・走りながら大声で私の名前を呼ぶのはやめなさい;

大声で叫びながら走っていた少女が駆け込んだのは、『ポケモン愛好部』という看板がかけられた、奇妙な教室だった。
扉の向こうには、もう1人別の少女が座っている。

走ってきた少女の名は風丸 優華(カザマル ユウカ)、もう1人は葛城 魔架(カツラギ マカ)。
2人共荒沢学園の生徒であり、ポケモン愛好部の部員だ。

優華:知ってる?この町に謎の生命物体が現れたって!怖いねぇ〜
魔架:・・・・そんなに嬉しそうな顔で怖がられても・・・
優華:今朝のニュースで見たんだけどさ、あれ、何だろう??
魔架:多分ポケモンよ。
優華:えぇっ!?なんで知ってるの、魔架!!
魔架:あなたニュースを最後まで見たの?研究者の人がポケモンと断言していたでしょう。
優華:知らなかった・・・はじめのほうだけ見て大騒ぎしちゃったから。
魔架:まったく、これで同い年だなんて信じられないわ・・・


優華:よぉっし!そのポケモン、見に行こうよ、魔架!
魔架:あのねえ・・・・・ヤジウマ精神で部活さぼってもいいと思っているの?
優華:まかぁ・・・・・。
そう言った優華の目には涙が浮かんでいた。
これは日常茶飯事のことで、魔架は軽くため息を吐くと、優華に言った。
魔架:そうね・・・・見学としてならいいわね。
優華:やったぁw魔架大好き〜!
魔架:もう、抱きつかないでってば;
2人は何だかんだと言い合いながら、教室を出て行った。

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